雑誌「スターピープル」にグルジェフについての記事を書きました

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2/15発売のスターピープルという雑誌に記事を書きました。
「グルジェフの客観芸術とは何か?」という特集のひとつです。

ぼくの記事タイトルは「グルジェフが探求した東方の地の歴史と宗教」。
へえ~っと思った方はかなりのマニア(笑)

内容は中東やインドに広がったイスラーム神秘主義に
なぜギリシャの新プラトン主義などの哲学が入っていったのかなどなど。
マニアには必読ですww

「スターピープル」は精神世界バリバリの雑誌なのですが、
おもしろい記事がいろいろ載っていますね。

しかし「客観芸術」というテーマで雑誌作られるなんて
ようやく新しい時代の到来を感じます。

さて、そのスターピープルを読んで
このホームページへ来られたかたのために
紙面の都合で載せられなかった話をここに書いていきます。

というのも「グルジェフが探求した東方の地の歴史と宗教」
について書いてほしいとの依頼をうけて、
とりあえずざっと概略を書き出してみたら、
文字数が今の10倍ほどになってしまいました(苦笑)

そこからカットしまくるのが大変だったのですが、
史実がきちんと伝わるように、しかもおおよその流れが
わかるようにとまとめる作業は、自分でも勉強になりました。

ということで今回は、記事に書かなかった「イスマイール派」についてです。

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イスラームの大翻訳運動時代は、
占星術・哲学(プラトン主義など)・秘教・天文学・医学といった数多くの知識が
古代オリエント、エジプト、そしてインドからもイスラーム世界へ移されました。

そしてこの知識の流入がイスラームに変革をもたらしたのです。
これら外の知識をイスラームの教えの中に取り込んだ諸派を誕生させることになったのです。
その一つがスーフィーであり記事に書かなかったイスマイール派という系譜でした。

イスマイール派はおもにイスラームの知識人に拡がったもので、
キリスト教のグノーシス主義神話に新プラトン主義哲学を
融合することで教義を強化したものです。

新プラトン主義というのは「人間の魂の故郷はイデア界にあり、
魂を解放してイデア界に還ることを目標とする」という哲学で、
後の西欧でオカルティズムや神秘主義につながっていきます。

イスマイール派はじつはその後インドへ本拠地へ移して現代もムンバイで続いています。

かれらは、公開していない秘教的な文献を数多く持っているのではないかと
イスラーム研究者の間で推察されています。
もし公開されるようなことがあれば歴史的にもかなりおもしろくなる、といっていました。

今回はこれで。

かなりマニアックな話が続きます(笑)

アウェアネスアート覚技 新海正彦

 


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